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水彩画インフォメーション

水彩画の描き方を基礎からご説明しています。基礎的な水彩画のテクニックの他に、オリジナルな描き方・水彩画のQ&A・・etc。 動画の説明も、どんどん追加中!

地中美術館-1

香川県にある地中美術館の体験記です。

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2008年1月

兄に似ず、できの良い妹夫婦の提案で、瀬戸内海の島に行くことになった。

宇野という岡山側の港から、フェリーにのって香川県「直島(なおしま)」に向かう。
島は香川県だが、実は岡山のすぐそば。


(「宇野ー直島フェリー乗り場」フェリーの中で出発前に鉛筆スケッチ)


13年間にもわたる悪者の不法廃棄物がたまってしまって、
全国的に有名になった「豊島(てしま)」の西5kmにある直島。
豊島にできた51万トンのゴミの山を何とかしようと、
香川県が処理場を作ったが、もともと直島は美しい島で有名

・・・と、分かったのは那須に戻ってネットで調べたおかげ。

実は、当日は
「直島って、不法投棄が多くて有名にされた島だよね・・」
などという家族の話を信じ。

「ほ〜おお、その割には、美しい・・どこにゴミが・・うまく隠したなあ・・・ゴミの上にできたお台場のようだ・・」
などと、のたまっていた。

うわさはあてにならん。

直島は豊島を救うために、ゴミの処理場を作ってくれた隣の美しい島だった。
「遠くの親戚より、隣の島」だ。

そして、更にここには、有名な現代アートの美術館が最近できた。

瀬戸内海と現代アートの美術館・・・それが目的だ。




( 半紙に墨)

僕たちは、岡山の宇野港から直島に到着。

最初の目的地は「地中美術館」だ。
この美術館は、現代アートの美術館で、最近できたらしい。

どんなところだろう!
わくわく。

港から車で山道をぐるぐるまわって10分ほど。
ようやく駐車場に到着。



駐車場に隣接する「ダメだしハウス」(私が名づけた)で、
僕たち6人はスタッフの中でも特に大きくて、強そうな男性から、説明を受けた・・・
まるで修学旅行先で駅のコンコースで座る高校生のように。


(イメージ絵)

1)大きな声でしゃべったらダメ
2)館内にあるすべてのものは作品ですので、触ったらダメ

(おお、手すりとかもかなあ・・エレベータのボタンもかなあ・・・)

3)食べたらダメ
4)写真撮ったらダメ

(へへ〜ぼくはスケッチしちゃうから大丈夫・・ふふん)

5)作品のスケッチもダメ!!

※(ぎゃぼ〜ん?!・・・なんで!美術館で作品を模写していいのは、世界中の美術館ではあたりまえでしょ!・・うう、なんて冷たいところなんだ)

6)敷地内から海を写真とるのはダメ!!!

(ぎゃふ〜ん!! 海まで、あなた様の支配下ですか)

7)カメラは車の中において置いてください。

(えええ!・・そんなのこっちの勝手だろ。車上荒らしにあったらどうするの)

脚注※
最近では、美術館はかなり見る人に優しくなってきて、楽しい空間をイメージさせてくれる場になっている。
昔は美術館では大きな声でしゃべったらダメだということになっていたが、最近ではみんなと楽しくしゃべりながら美術を鑑賞したり、触れたりして体験することが、大切だという発想になってきていて、ぼくもそのとおりだと思う。
とくに現代美術はそうだ。
それなのに、ここでは入場前にいやほどダメだしされてしまった。


8)お一人2000円になります。

(ええ!これって、何か付属しての値段?高い!)

「これは、何かとセットの値段ですか?」
と、僕は高校生が先生に聞くみたいに素直に聞いたのだが、何も付いてなかった・・・

ここは・・一体・・何?
このスタッフの不遜なしゃべり方は何?
われわれを那須の御用邸の(お隣の)者と、知ってのことか!

しかし、素直な日本人である僕たちは、ダメだしハウスをいささかうなだれた姿勢で出て、美術館の入り口まで歩いた。


(イメージ絵)

入り口までは200mくらいあったか。
細い道(人とすれ違えない)をだらだらと坂道を登る。
年老いた両親にはかなりきつい。(つくづく人にやさしくないアプローチだ)
車椅子なら無理だろう。

途中、モネの池と名づけられた、池を見ながら、
僕たちはエジプトのピラミッドに向かう奴隷のように進んでいった。

(この池つぶして、アプローチに車椅子通れるようにしろ!)


美術館の中は、すべて撮影禁止。スケッチ禁止。

でも、僕は那須に戻ってから思い出して水彩画スケッチにして、次回からご紹介します。
家に戻ってから思い出してスケッチはダメ!とはいわれなかったので。
他では見られない地中海美術館の中を公開!
すごい!
か?
期待しないで、まっててね。

渋めの感想書くけど、2004年にできたばかりの地元の美術館。
これからもがんばってほしいからね。正直に書きます。