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テープを使わない水張り

水張りテープの方法は、絵を描いている途中で、よくテープが剥がれたりすることがあります。 特に紙が640gなど厚い場合は、テープではもちません。

裏技

濡れた紙が乾燥する時の縮もうとする力は大変強いので、テープが剥がれてしまいます。

そのため、テープ以外の方法で紙をとめる方法があります。

では、その方法で前回よりも簡単に水張りをやって見ましょう。

とくに300g以上の厚い紙の場合、お勧めです。

 

■ 必要なもの

秘密兵器?

ベニヤ板・・・ 普通のホームセンターにあるもので十分。5mmくらいが適当ですが、何ミリでもOKです。

ハケ・・・ やわらかい毛のもの。絵用のものがお勧め。

 

■ それではやってみましょう!

 

最初は前回と同じです。

○ハケを使って、綺麗な水を
 
たっぷり紙の両面に塗ります

紙を傷付けないように、やさしく・・・両面に・・

最初は裏から、次に表面を塗りましょう。

○キッチンタイマーを使って10分待ちます

途中5分くらいのところで、もう一度、紙の両面に水を塗ります。

ハケで塗る場合、どうしても水の量が不足しがちで、途中で乾いてしまうので、このように途中で水を追加します。

○時間がきたら・・・秘密兵器・・

ホチキスを取り出します

 

○ホチキスを開いて

○紙をバシバシととめます

両手を使ってとめてください。

ベニヤ板が硬 すぎると、ホチキスの針がうまくささりません。

ベニヤ板の柔らかいものを探すこと。

これがこの方法のポイントです。

僕は5mmくらいのベニヤ板を使っています。

ホームセンターで購入した普通のベニヤ板です。

実はベニヤ板が少し硬いために、よく針が刺さらずに曲がってしまいますが、その時は何度か少しずらして刺します。3回くらい同じところに刺して、やっとうまくいく部分もあります。

とにかく根性で何回か刺すとうまく行きます。

同じベニヤを数枚購入しても、板によって硬いもの、やわらかいものがあって、やわらかくて針がうまくささるものをみつけたら、鉛筆で板に丸印をつけておきます。

○ホチキス作業終了

  テープよりもずっと早いです。

今回はやり直しがなく、うまく均等にホチキスが刺せました。

○ドライヤーで乾かします。

周囲から先に円を描くように乾かしていきます。

真ん中を先に乾かすと、周囲が濡れている場合、ホチキス部分が破れてしまうことがあります。

 

 

完成!

 

○絵を描いた後

絵が完成したら、周りをカッターナイフで切って、絵の部分だけ大切に取り出します。

ここまでは前回と同じです。

 

絵を安全な場所に置いたら、小さなマイナスドライバーを使ってホチキスをはずします。

テープだとどうしてもすべてがうまく剥がせませんが、ホチキスの針は完全にはずせます。

はずす時も板が柔らかいとうまくいきます。

 

ベニヤ板の選定と、ホチキスの針の打ち方、針のはずし方・・この3箇所がポイントです。

慣れれば、テープよりもずっと早く、確実に紙を固定することができます。

 

大きな水彩画の場合、梱包用テープとホチキスの両方を使っているアメリカの画家もいます。

僕の経験からは、大全紙(水彩画で一番大きい)のサイズで、一番厚い640gの紙でも、このホチキスの水張りで大丈夫でした。

逆に100g以下の薄い紙の場合、乾く時にホチキスのところがやぶれますので、テープの方がいいと思います。