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水彩画と油絵の違い

少し前までは絵といえば油絵という感じでしたが。 最近は 水彩画を愛する人が増えているようです。 良く考えると、もともと日本には水墨画の歴史があります。 水の流れを操り描き出す水彩画は、 日本人にぴったり!

私も油絵から学び始めました。

石膏デッサンから、油絵・・・王道ですね。

東京でイラストレーターの仕事をし始めたのが30歳ですから、

それまでは、油絵をよく描いていました。

イラストの仕事は締め切りとの勝負ですから、

乾くのが早いアクリル絵具ばかりです。

 

高校生の時に好きだった作家は

アングル

という画家です。

体制的、保守的・・・な作家です。でも、好きでした。

オーソドックスでリアルで奇をてらわない・・・

ラファエロを尊敬していたアングル。

代表作は「泉」。

それ以外にも、ルノワールとか・・・あくまでも、オーソドックスだ!

 

とにかく長い間、油絵が主でした。

そして、実はアメリカ留学時代も油絵をよく描いていました。

 

アメリカの雑誌の表紙って、実はアクリルではなくて

油絵で今でも描くイラストレーターが多いんですよ。

ハーレークイーンの表紙とか、絵のテーマは現代的ですけど、

きわめてオーソドックスな技法です。

 

水彩画と油絵との違い

水彩画を油絵のように重ね塗りで描く人がいますが、
個人的には、ちょっと残念な気がします。

なぜならせっかく水を使うのですから、水に任せる部分を多くとってほしいのです。
油絵と水彩画は、同じ絵ですが、かなり異なる部分もありますので比較してみましょう。

 

(透明感)

水彩画は、一発でカンタンに透明な感じを描くことができます。
油絵でも透明感を描くことは可能ですが、テクニックがいります。

(匂い)

水彩画の匂いはありません。
一方、 油絵の大敵は、あの匂いでしょう。
部屋中にこもるにおいも、好きになってしまえばいいのですが、
家族には迷惑・・というパターンが多いようです。

(絵の訂正)

水彩画は一発勝負で難しいといえばいえます。
でも、決して一発勝負ではありません。
水筆を使って消すことだってできるのです。

油絵の訂正は優しいか?水彩画に比べると何度でもやり直しができます。
そのため時間をかけた絵を描きやすいですね。
一年に一枚・・・という感じも可能です。

(制作時間)

水彩画は、絵の具を重ねたり時間をかけると、色がにごってしまって必然的に完成までの時間が短くなります。
旅先に一枚!という感じで手軽に楽しむのにぴったりです。

油絵はいつ完成なのか、なかなかわからず、 ついつい長い時間が経ってしまいます。
まあ、そこがいいところでもありますが・・・

(絵の具)

油絵と水彩画を比べると、水彩画の方がだいぶ安価です。
また、地方でも比較的手に入り安いです。

水彩画は水でといて使うので、あまり減りません。
油絵はあまり油で増やして・・・という感じでは使いませんので、減りが早いです。

( キャンバスと水彩画用紙)

キャンバス・・・厚みがあり、保存に場所をとります。また、価格も高いです。

紙・・・保存に場所をとりません。価格は安いものから高いものまでいろいろです。

 

水彩画と油絵と、どっちが上?

油絵の方が水彩画より上等・・・

と思っている方がいらっしゃいますが、もちろんそんなことはありません。
画材の違いによって、絵の品質の差がでるなどということは、全くありません。

ただ、歴史的に油絵が仕上げで、水彩画がスケッチとして描かれたことがあるので、
イメージ的にそのような感じがあるのでしょう。

ただ、

「これは水彩画だから・・・油絵じゃなきゃ本格的じゃない。」

などと言われる方がいたら、
そのひと言で、この人は芸術が分かっていない・・・とみなされてしまいます。
そのような恥ずかしいことは、口が裂けても言ってはいけません。

「油絵の方が、水彩画よりも個人的に好きです。」
と言いましょうね。