■ ニューヨークでの最初の授業ニューヨークのPratt Instituteの授業が始まった時の話。なにしろ、外国での授業だからワクワク、ドキドキでした。 「どんな授業なんだろう?」
イギリスの有名な絵の具メーカーのウインザー&ニュートンの社員が講師。 僕としてはあのウインザー&ニュートンの社員が目の前にいるというだけで、もう喜んでいました。 彼は、おもむろにスライドを見せてくれながら、話を始めたのです。
■ ウインザー&ニュートンの講師の話その話を簡単に書くと、 「絵の具の色は、カドミウム○○・・・とか名前がついているように、 その顔料は、毒性の高い重金属のものが多い。 とくに専門家用の絵の具などはこの割合が多いから注意せよ! 昔から、絵の具のついた筆を口にくわえたり、手に絵の具がついたままパンを食べたりしていた画家は、病気になって早死にした人が多いんだぞ〜! アクションペインティングなど、手に絵の具を付けて描く画家もいるが、とくに注意だ。 手を洗わずに、絶対に絵の具を口に入れるな!」 というものでした。
この話は、僕にとってかなり衝撃的だったのです。 それまで何年も絵を描いていたけれど、全く知りませんでした。 「そうか・・・絵の具は毒だったんだ!」 それまで日本のどんな本にも書いていなかったし、 先生にも教えてもらったことがありません。
■ 手で描かないで!テレビなどを見ていると、今でも手につけて描く画家がいますね。 それはそれで芸術だからいいのだけれど、問題はその手についた絵の具が毒の可能性が高い、ということを知っているかどうかです。 最近では、児童用の絵の具は毒性がかなり考慮されて安全になってきているという話だし、メーカーによっては、毒性のないものを製造していたりします。 しかし、まだまだ絵の具には含まれていると考えた方が無難です。
このページを読んだ方は、本当にラッキーです。 絵の具の毒によって、将来病気になるリスクを避けることができるのですから。
どうか、お願いだから、 手に絵の具を付けて絵を描かないでください。 普通に描いている分には大丈夫だけれど、それでも描いた後は、よく手を洗いましょう。 |
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