「テッちゃんはゾウ使い」
井上こみち・作 村田 収・絵
金の星社発行の小学校中学年からの児童書。
テッちゃんこと、哲夢(てつむ)少年の実話を
動物童話を得意とする作家の井上こみちさんが書き上げた一冊。
哲夢くんは、ゾウ使いになるという夢を持ち、タイに小学生として留学し
日本で最年少のゾウ使いとなった少年ですが、タイでの文化の違い、
タイでゾウ使いをめざす少年たちの暮らしの厳しさに触れ
いろんなことを学び感じながら成長して行く過程が動物との
触れあいと共に生き生きと描かれています。
結局、彼自身はこの本の完成を見ないまま20才の若さで
交通事故のため亡くなってしまいましたが
彼のご両親がやっておられる千葉の動物園でいとなまれた
一周忌の法要には、作家の井上さんと共に伺い、この本をお供えしました。
彼が調教していたゾウたちが彼の墓前にぬかずく姿は
とても印象的でした。