倉敷の三人展のために、
思い切って
古い墨で絵を描いた。
母から譲り受けたもの。
とても高価で、
普段は使えない。
青墨。
この青墨は、初めて使う。
墨は古い方が高価。
紙も古い特別な画仙紙。
最近、百円ショップなどで購入した
安いものを使うことも多いけれど、
昔からの高価な墨を使うのは、
とても気持ちが良い。
この墨を練り作り上げた職人、
紙をすいた職人、
その延長線上で
自分が作品を作っていることが
とても誇らしい気分だ。
墨は独特の青い滲みを作り出してくれた。
鳥、
山、
木、
どれも自分の以上に美しく仕上がった。
新しいだけがすばらしいというわけではない。
古いものの方が
ずっとすばらしいこともたくさんある。