高原の夏を彩る淑女たち

 庭や森のあちらこちらで、よく見かける
 葉脈の文様が特徴の“ぎぼうし”の葉っぱから


すーっと、ほそい茎が首をのばしたかと思うと
つぼみが並んで頭をもたげ、ある日
 楚々とした“むらさきの君”が現れます。

さながら、夏の麗人

 

ぎぼうしの花

←庭で撮影しました(正確には、こばぎぼうし)
<野草名>コバギボウシ(小葉擬宝珠)
< 学名 >Hosta albo-marginata
<科名 >ユリ科 < 花期 >7月〜8月
<花言葉>沈静

1日花なので朝開いて、夕方にはしおれてしまいます。
ギボウシの由来はつぼみを橋の欄干の擬宝珠に見立てたのだとか。
清楚な花を下から順に咲かせます。

「うるい」とも呼ばれ、葉は食用にもなります。


もう一人の淑女を、ご紹介しましょう。
夏が訪れた高原を散歩すると、漂ってくる甘い香り......
その香りを辿ると、彼女がいます。清楚というより、むしろゴージャス。

ヤマユリの花 


<野草名>ヤマユリ(山百合)< 学名 >Lilium auratum
<科名 >ユリ科 < 花期 >7月〜8月 <花言葉>荘厳、威厳

人の顔ほどもある大きな花は、じつに見事。森でこの香りをかぐと
避暑地にも本格的な夏の到来が、やって来ます。

最後に、花ではないけれど・・

夏の夕立のあと、庭の日だまりにたたずむ、木彫のSORAMI(そらみ)です。
雨ざらしのなか立ちつづけ、かなり年季が入ってきました。
うさぎなのか?犬なのか?ますます謎ですが.....

そらみは、そらみ。
いまの季節は、野の花といっしょに、ぽーっと
入道雲を見上げているようです。

避暑地でもある高原は、いま一年でいちばん賑やかな季節を迎えています。
クプカ家がある標高750メートル地点では、夏でもミーンミーンとなく
セミの声は聞かれません。かわりに、波のうねりのように、
ひぐらしの声が朝夕、涼やかな風にのって
吹き抜けています。

2004 盛夏

KUPUKA

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