描く前の準備 紙この写真の花をモチーフにして描いてみます。 最初ですので、紙はスケッチブックなどお手持ちのものを利用してくださってかまいません。 ここでは、水彩紙はアルシュの細目を使います。 手元のシートタイプを使いますが、アルシュをまだお持ちでない方は、ブロックタイプの185gか、もう少し厚くてしっかりした300gくらいが、値段も手ごろで最初はいいと思います。お勧めの紙はこちらのページにあります。 |
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下書き鉛筆4Bで、軽く下書きをします。 おおざっぱな描き方でかまいません。
写真はわかりやすくするために濃く描いています。 自分でわかる程度の薄さで十分です。
ここで、花一輪だとちょっとおもしろくないので、 二人の花にしてみようと思いつきました。
本当にアバウトな下書きですね。 ぜんぜん上の写真に似ていません。
写真的に描くのではなくて、あくまでも材料としてモチーフを利用します。 ここが絵のおもしろいところです。 |
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■ 水を塗る背景に、Wet-in-wetを使います。
まず綺麗な水をたっぷり塗ります。 あまりきちんと塗らずに、自由に、アバウトに塗ってください。 水が乾かないうちに塗らなければなりません。 スピードが大事です。 |
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■ 色を水に落とす色を水に落とす感じで塗っていきます。 花弁の間だけは、ちょっと丁寧に塗りましょう。 |
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水が乾かないうちに、どんどん塗ります。 ちょっと忙しいですね。 途中で水が乾いてしまったら、その部分だけ水を塗ってください。
ペンキ屋さんではないので、ムラになる方がいいのです。 均一に塗らないようにしましょう。 |
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背景がすべて同じいろだと、おもしろくないので、 ブルーとレッドの混色で作った紫色で、左上を塗ります。
この紫と、オレンジが自由に混ざりあって、いい感じになります。 Wet-in-wetならではの効果です。 |
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花の下のほうは、葉をイメージして、緑色で塗ります。
この緑色も、絵の具の緑色ではありません。 青系の色と黄色系の色を混ぜて作ります。
絵の具からの生の色だと、水の効果で美しいムラができません。
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■ドライヤーで乾かしますドライヤーは左右上下に振りながら使います。 風で水が一方に流れてしまうのを避けるためです。
写真の左上に、モチーフにした花が写っています。 本当は小さな花です。 絵の大きさとずいぶん違いますね。 |
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■鉛筆の線を消しますしっかり消したいので、練り消しではなくて普通の消しゴムを使います。
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■できあがりWet-in-wetの実際を試してみました。 これだけでも十分芸術的ですね。
Wet-in-wetは、水彩画独特の実に実にすばらしい技法です。 この技法ができるからこそ、僕は水彩画をやっているのかも知れません。 ですから、一番最初にご紹介しました。 油絵やガッシュ画では表せない、自然のにじみが簡単に表現できます。 スケッチブックなどで、どんどん遊びながらマスターしてみましょう。
まだまだ楽しい水彩画の時間はつづきます。 |
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